フォトグラファーインタビューVol.1 生駒謙治

2016.05.31
インタビュー
この記事をシェア

日々、「新たなる可能性」を求めて

 

「人生はニャンとかなる」などのネコ写真を始め、スポーツ、人物、飛行機などさまざまなジャンルの写真を独特のタッチで表現している生駒謙治さんに、制作秘話や今後の展望などをお聞きしました。

 0073664A7778 0074664A7779

 

フォトグラファー:生駒謙治 (写真右側)

1983年山口県防府市生まれ 東京都在住。

20歳から独学で写真を撮り始め、風景、動物、スポーツ、飛行機、鉄道など、さまざまな被写体を撮影。
2010年から2012年までデザイン会社の撮影課でスタジオアシスタントとしてキャリアを積む。 JPC第60回全国展フォトコンテスト入選

 

 

写真を撮り始めたきっかけはネコ

 

写真を始めたのは20歳の時。家の近くにネコがいて、それを撮ったのがきっかけです。そこからスポーツ写真に挑戦し、競馬場に行って馬の写真を撮り始めた。短いレンズを望遠に変え、フィルムからデジタルになって、撮り方も普通に撮るのが嫌になって変えました。ネコの写真はずっと撮っていましたが、たまたまネットで写真を見た人から「一度写真(ポートフォリオ)を見せてくれないか?」と話をいただきました。それがきっかけで、ネコ写真を世に発表するチャンスをいただきました。ほかのジャンルの写真も人とのつながりでお仕事をいただくことが多くなり、今に至っています。

unnamed

 

 0078664A7866

 

日々試行錯誤して新しい技法を模索する

 

SHOT JAPANのギャラリー内では、アメリカンフットボールやボクシング、相撲など、数々のアスリートの作品を掲載しています。どれも真剣な表情や一瞬を残したものが多いですね。

技法というわけではないのですが、自分が選手としてフィールドにいるような感覚で撮っています。ボクシングにしても相撲にしても、客観的じゃなくてそこに自分がいる視点で。あまり客観的になると、写真も客観的になってしまうので、常にどちらかに気持ちを投影しています。

image-2

 

あとは、現場に行くと皆同じようなレンズで撮っているので、だいたい似たような写真になるんですよ。そこでどう差別化するかと考えたときに出たアイデアが、作りこみです。ライティングの技法やレタッチ、補正など、デザイン会社やアシスタント時代に勉強した技術を活かしています。だからよく、独特のレタッチと言われますし、「こういうテイストで撮ってほしい」と注文を受けます。ただ、自分の中では今のテイストを貫き通す気はなくて、もっと変化させて意表を突いた写真を撮っていきたいと思っています。一度やったものは終わりなので、常に新しいものを考えないといけません。なかなか面白くもあり苦難でもありますが、このテイストにもうちょっとスパイスを加えたらどうなるのか、日々試行錯誤しています。

 0075664A7799

 

やりがいを感じるのは、誰かの記憶に残る写真を撮った時

 

最近撮影した中で印象に残っているのは、子どものスポーツ写真です。友人や母校の先生などから依頼されることが多いのですが、普通の記録写真ではなく雑誌に載っているアスリート写真のように撮るなどちょっとテイストを変えて撮るので、とても喜ばれます。一度しかないその「瞬間」を撮った写真は、その子が大人になった時もずっと大事に取ってもらえる。こうした後々まで残る写真は撮っていてうれしいし、非常にやりがいを感じます。

今後は、機会があれば、音楽系の撮影をやってみたいです。一度、ライブ写真を撮影したことがあるのですが、照明や見せ方など無限の可能性があると思いました。

ただ、初めての分野は流れをつかむまでが大変ですね。ぶっつけ本番だと失敗するので、まずはカメラを持たずに下見をして全体の流れを把握し、自分の中で撮影の時間割を作るようにしています。これは全てに思う事です。決して全部が全部下見が出来る訳ではありませんが、もし下見が出来るのでしたらするようにしてます。技術も大切ですが、先を読む力は数多く経験しないとわかりません。それは何を撮るにも当てはまることだと思っています。

 

 

 0077664A7863

SHOT JAPANのギャラリーは、人とのつながりができるきっかけ

 

SHOT JAPANのギャラリー展示は、いろいろな人に写真を見せられる場だし、人とのつながりができるきっかけになっています。どこでどういうつながりがあるかわからないので、なるべくたくさんの人に作品を見せられる場をと思い、ギャラリーに写真をあげています。

また、自分が普段やらないような技法を使っている作品は気になってよく見ています。

木村芳文さんの「桜」はとてもきれいですね。特に、星と一緒に撮っている作品は神秘的で、まさに写真でしかできない表現をしています。実際に本物を見てみたくなりますね。

 

インタビュー:SHOT JAPAN スタッフ ユミ

この記事をシェア