土井宏明｜OFF WORLD 土井宏明展

アーティスト土井宏明氏初の個展についてご紹介いたします。

アメリカSF作家のフィリップ・K・ディック氏の映画 ブレードランナー原作「アンドロイドは電気羊の夢を見るか？」、スタニスワフ・レム氏の「ソラリス」の装幀アートディレクションや、多くのグラフィックアートを手掛けるアートディレクター・土井宏明氏初の個展がQUIET GALLERY TOKYOで2024年6月14日に開催されました。
ハヤカワ書房から出版されているフィリップ・K・ディック氏のSFシリーズの装幀イメージアートを基軸に、全46点を展示。黒を背景に印象的なグラフィックが施された装幀さながらの作品のほか、シルクスクリーンプリント、カラーやプリント素材の組み合わせを変えて再構築した作品を本展のために制作。

本展では、土井氏がこれまでに探求してきた｢異なる世界への扉｣をテーマに据えられ、フィリップ・K・ディックの小説に見られるような複雑で層を重ねた実存的な問題と技術的な未来観が反映されており、それぞれのアートピースが独自の物語を語りかけます。
デジタルとアナログの技法を駆使したアートは、独自の色彩と緻密なディテールで構成され、現実世界と架空世界の境界を曖昧にします。訪れた人々には、ただ美しいアートを鑑賞するのではなく、その背後にある思索やメッセージに耳を傾けることで、一層深い理解を得ることができるでしょう。

FLATLABOでは、グラフィックをアルミ板やホログラムシートにUVプリントし、ディック氏の近未来SFの世界観との融合を図った新たな作品を制作いたしました。